介護業界の未来予想図
2013年の段階で、介護職員は約171万人いるといわれていました。この先、団塊の世代が全て75歳以上となり、介護の必要な高齢者が増加する2025年には、約248万人の介護職員が必要とされています。さらに、介護職員の人手不足が叫ばれている現状がこのまま続いた場合、2025年には約30万人の介護職員が不足すると見込まれているのです。そんな危機的な状況にある介護業界に対し、政府もさまざまな施策を打ち出しています。その一つが、海外からの移民労働者の受け入れです。すでに、インドネシアやフィリピンからの移民は始まっており、日本での介護福祉士資格の取得を目標にして各地で働いています。他にも、政府は介護職員のキャリア形成を推し進めているようです。介護の専門性を高めることで、介護職の将来設計を容易にすることが目的だといえます。これらの施策がもたらす介護業界の未来予想図は、一体どのようなものでしょうか。ポイントは、「二つの二極化」です。そのうちのひとつは、介護職員の二極化となります。しっかりキャリアを築いてきた人とそうでない人との間に、大きな差が生まれるのです。専門職と非専門職と言い換えてもいいでしょう。専門職が高い給金を得る一方で、非専門職に位置する職員は移民労働者と競争し、安い賃金で働くことを余儀なくされます。ふたつ目に、介護の質の二極化です。専門性の高い職員は需要の割りに数が少なく、当然高い給料を求めています。そうなると、自然に高い給料を提示できる施設や企業にのみ、高い専門性を持った職員が集まるという状態が生まれます。安い給料しか払えない施設は、必然的に質の低い職員しか雇えないことになるのです。介護をする人も受ける人も、二極化した状態が介護業界の未来だといえるでしょう。介護業界の未来が気になる人へ→〈http://future-care.biz〉
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